カメセンは自称「僕、犬は嫌いです。」という人。でもこの人その辺の自称愛犬家よりもよっぽと犬の事がわかってらっしゃる。もっとも超の字がつくくらい犬キチの私とふぁんぐがいつも傍でキャーコロわめいているのですから、自然と耳学問てき感覚で犬の知識が頭にしみこんでくるらしい。犬の扱いもなれたもの、カメセンが犬嫌いなんて誰もしんじない。現に職場でも「犬の事は○○さんに聞け」とまで言われているし、彼なりの方法で狼曉を可愛がっている
そのカメセンと狼曉の付き合いが面白い。
我が家はとても仲が良い。いつも話題が絶えず食事の時間も賑やか。先代達はカメセンの事を群のボスとみとめ、朝の見送り、帰宅時のお出迎えは彼らの大切なお役目だった。狼曉はカメセンをまだ家のボスと認識しきってはいないまでも、このお役目を大事に引き継ぎ、ちゃんと出来るようになった。しかし、悪戯となるとまた話は別らしい。なぜならカメセンは一切狼曉の事をしからないからだ。
彼は今私とふぁんぐが狼曉の躾に翻弄されているのを見るのが無上の楽しみとしている。「狼曉!」という声を聞くたびに「ウックック」と忍び笑いがもれる。
私とふぁんぐ、脱いだ服は脱衣籠に入れるなんて上品な事はしない。そんなもんに入れたところで洗面所の入り口で今か今かと獲物をねらっている狼曉にもっていかれてしまうのが見え見えだから。
ところがカメセン、私とふぁんぐとは立場が違う。わざと下着を床に脱ぎ散らかして隙をみせる。見て見ぬ振りをしてのんびりと脱ぎ散らす。顔に浮かぶは含み笑い・・・
この様子を廊下で涎をたらしながら見ている狼曉君、本人としては一生懸命カメセンの隙を狙っているつもり。パっと飛び出し何でもいい、獲物を咥えて一目散に走り去る。「あれ~~~!」わざとらしい声をだすカメセン、してやったりと得意満面な狼曉、「また、やってるよ!」と半ば呆れているふぁんぐ。
我が家は平和であります。

影だけ登場のカメセン、ふぁんぐのギャグセンスは彼ゆずり?
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