狼曉は毎日ブラシをかける。簡単に、サッサと汚れを落とす程度にかけるのだが、あのボサボサのモサ公がそれしきのブラシで済まされる訳がない。
週一回は徹底的に30~からかけてコートをかき分け根元からしっかりとブラシをかける。
小さい頃はブラシを嫌っていた狼曉だが、最近はむしろ気持ちが良いと感じるのか私にされるままになっている。
抜け毛はコームを使った方が楽に取れるのが私の愛犬でコームが好きだった子は一匹もいない。狼曉も嫌い、多少時間は余計にかかっても大人しくやらせてくれるので私はブラシしかつかっていない。
それにしても、疲れる、ブラシを持つ手が痛くなるくらいだ。
胸、後ろ足の飾り毛、尻尾は毛質もブラシを通しにくくえらく手間がかかる。毛が柔らかい耳の後ろ、股は結構気を使っていても毛玉になってしまう事もある。
それでもブラシをかけた後は毛並みが輝きぴかぴかになってくれるからやりがいもあるというもの。
今日はふぁんぐが学校のゼミから帰ってきて
「狼曉を洗うぞ~~~~!」
と雄たけびを上げていた。そう、雄たけびでも上げて気合を入れないとモサ公狼曉には太刀打ちできない。
「狼曉、お宝までしっかり洗ってあげるね。」
と狼曉を連れて行くふぁんぐの後姿に私は
「お尻の穴もね。」
の言葉を付け加えた。

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