今まで狼曉はドックランの中でグループ訓練を受けていた。
当然その前後ドックランで遊んでいたのだが、そこである問題が起きた。
以前からその傾向があったのだが、訳もなく成犬から襲われる。
狼曉は今のところまったく攻撃性はない。犬相撲をとっても相手の体に口を当てた事も一度もない。なのになぜかいつも攻撃される。
最初はなんと4ヶ月のとき、ボール投げを見ていただけなのに、突然ゴールデンが方向を変えて狼曉に襲い掛かった。
大人しく普通に挨拶していたのが急に牙をむき襲い掛かってくる子。
他の犬と一緒にボールを追いかけただけなのに全く関係の無い子にいきなり狼曉だけ襲われる。
挙句の果てにはただ私の側に立っていただけなのに向こうからわざわざ走ってきて襲いかかる。
確かに中には攻撃性のある子もいたのだが、日頃大人しいとされていた犬までも狼曉を襲う。
そして、襲うのは皆狼曉より体格の良い子ばかり、G.シェパード、ロットワイラー、ゴールデン、ラブ、そしてグローネン・・・・・
甘ちゃん狼曉は「キャンキャン」直ぐに泣きをいれるが、相手は攻撃の手を緩めない。犬の喧嘩に人間が割って入ってはいけないといわれても私は割って入るしかない。
お蔭様で今まで狼曉も私も怪我をした事はないし、狼曉にトラウマが残った形跡もない。(唯一フレンチブルが大嫌いになった)
しかし、気分は最低、これは当たり前・・・・・。
だてに大型ばかり飼っていた訳ではない、犬の扱いは慣れている。しかし50キロ超級となると体力、破壊力が違う。このまま行けばいつか狼曉ばかりでなく私も大怪我をするだろう。
なぜ狼曉は攻撃されるのだろうか?????
西さんをはじめ数人の犬をとても良く知る人の意見をきいたのだが、答えは私が考えたものと一致した。
今はな情けない程の甘ちゃんでも狼曉は将来自分を脅かす存在になると多くの成犬が感じ、今のうちに「ヤキ」を入れておこうと考えるらしい。
狼曉の訓練士さんも、「とても穏やかに育てられているから甘ったれの素直な子に見えても、芯はとても頑固で意思が強いのではないか」と狼曉の性格を見ている。
これには私も同感。私に言わせれば柔軟な頑固、つまり引くと見せかけても実際は何度でも同じ事をして自分の意思を通そうとする。別の言い方をすれば、「しつこい」のである。
また、今はやられっぱなしの狼曉でもいつかは牙をむき反撃する時が来る。
私は狼曉に反撃させたくない。
せっかく穏やかな性格に育っているのだから、このままキツイ性格は眠らせておいて欲しい。
散々悩んだすえ、ふぁんぐとも相談し結論をだした。
私はごく一部の仲間を除いて狼曉を犬と遊ばせるのを止める事にした。
まったく犬と遊ばなくなる訳ではないから、社会性を失うこともないだろう。
また、訓練もグループから個人へと変更。グループレッスンにはそれなりの良さがあり、未練がない訳ではないが、これは私があちこちと場所を換えて訓練して補うことにした。
今日は個人レッスン初日、1時間たっぷり中身の濃い練習ができた。
私の取った方法が狼曉にとって良い方向に向うことを期待している。